Peach Aviation(大阪府泉南郡田尻町泉州空港中1)が3月1日、就航5周年を迎えた。
Peachは、2012年3月に日本初のLCCとして関西空港を本拠点に就航。日本とアジアの懸け橋を目指す「空飛ぶ電車」をコンセプトに、首都圏よりアジアに1時間近い関西空港の利点を生かした独自の経営モデルで、日本の航空史上最速のペースで国内線・国際線を展開してきた。就航8カ月の2012年11月には100万人、2015年8月には1000万人の累計搭乗者数を突破し、これまでの累計搭乗者数は1700万人以上だという。
Peachが就航した2012年は「日本のLCC元年」と称され、2012年の時点では5%にも満たなかった日本のLCCのシェアは現在10%を超えるほどになった。2015年11年には航空業界における独立系シンクタンク「CAPA Centre for Aviation」(本部=オーストラリア)から、北東アジアのLCCでは初となる「アジア太平洋地域 LCCオブザイヤー」を受賞するなど、日本でLCC業界をけん引する存在となった。
フーシアピンクが基調のかわいらしい機体デザインで、女性をメインターゲットしたこともPeachの特徴の一つ。それまで飛行機を利用しなかった人にも搭乗のきっかけを与え、近年では、客の3割近くが20~30代の女性だという。そのほか、国際線の外国人搭乗比率が7割を超えている。
井上慎一CEOは「就航当初、日本でLCCなど根付くはずがない、便数減、旅客者数減に悩む関西空港を拠点にした航空会社など成功するはずがない、などと散々な言われようだった。今ではLCCは日本でも広く認知され、関西空港は人々でごったがえし、過去最高の利用者が訪れている。私たちPeachはこれまでと同様、ほかのエアラインにない独自性を追求し続け、アジアの人々に笑顔をお届けする航空会社を目指していく」と話す。