名門大洋フェリーが南港-新門司航路に新型船就航 旧型比1.6倍の大型フェリー

スイートB(和洋室、定員2~4人)

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 名門大洋フェリー(大阪市西区)が9月16日、大阪南港(大阪市)と新門司港(北九州市)を結ぶ大型フェリー「フェリーおおさかII」を就航する。

大阪南港に接岸した「フェリーおおさかII」

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 同日、大阪南港でメディアに公開した。現在同航路に運航しているフェリーのうちの2隻が建造から24年が経過したことから新造したもので、全長183メートル、全幅27メートル、総トン数は1万4920トンと、同社歴代最大級となる。航海能力は23.2ノット。旧型(9479トン)と比べ約1.6倍の総トン数だが、旅客定員は713人と変わらず、ゆったりとした船内とした。投資額は約60億円。

 積載車両台数はトラック146台(12トン車換算)、乗用車105台で、旧型に比べトラックで32パーセント強増加。ハイブリッド型推進方式の採用、船底10カ所から空気を吹き出し、船体と海水との間に空気層を形成して抵抗を低減させる空気循環システムの採用などで、大型化したにも関わらず旧型と同等の燃料消費量を実現した。

 同船のデザインは、自然豊かな瀬戸内海の潮騒を感じさせる「ナチュラルトーン」でまとめた。内装デザイナーに女性を起用するほか、同社女性社員の意見を採用、女性用パウダールームやキッズルーム、授乳室を導入した。エントランスホールと乗用車用駐車スペースを同一階にしたことで、キャリーバッグやベビーカーでの乗船もスムーズ。

 客室は、「スイート」(2タイプ、2室)、「デラックス」(1タイプ、8室)、「ファースト」(4タイプ、92室)と個室を充実させたほか、一人旅にも適したキャビンタイプの「ツーリスト」を380人分と旧型の4倍に増やした。雑魚寝するタイプの「エコノミー」は40人分。「ファースト」と「ツーリスト」はレディースルームも用意する。展望レストランも256席と旧型の1.5倍にしたほか、展望ラウンジなどのパブリックスペースを充実させた。船内にはWiFiも完備する。

 2便ダイヤ(19時50分発、8時30分着)に就航し、大阪南港と新門司港間の458キロを約12時間30分で結ぶ。同航路の「フェリーきたきゅうしゅう」も11月29日に、「フェリーおおさかII」と同じ新型の「フェリーきたきゅうしゅうII」と置き換えられる。

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