海遊館(大阪市港区海岸通1)の「グレート・バリア・リーフ水槽」が11月28日、リニューアルした。
オーストラリアの北東沿岸域に広がる世界最大級のサンゴ礁「グレートバリアリーフ」の環境を再現した「グレート・バリア・リーフ水槽」は、4~6階にまたがって展示する大型水槽。横幅は11メートル、水深は7.5メートル。1990(平成2)年の開業以来初となるリニューアルでは、フロアごとに景観を変えることで、水深ごとに異なる表情を見せるサンゴ礁の様子を再現するという。
水槽に設置するサンゴの模型は、同館の飼育員が現地で潜水調査を行い、色味や見え方などを忠実に再現できているか確かめたもの。4階は「死と再生」をテーマに砂状に砕けたサンゴの骨格が積もる海底を再現。5階は「成長と自壊」をテーマに黄色や緑、ピンクなど色とりどりのテーブル状のサンゴを無数に重ね、6階は「生物多様性」をテーマに浅瀬の日差しを再現した空間にさまざまな形や色のサンゴを無数に配置する。
水槽では、純白の体色が特徴の「バリアリーフクロミス」や黒・黄・白の体色の「スクリブルドエンゼル」、しま模様が特徴の「ドットアンドダッシュバタフライ」など約50種類、3500点以上の生き物を展示する。
魚類担当飼育員の喜屋武樹さんは「サンゴ礁の色鮮やかさだけでなく、死んでしまった後の海底の様子も再現することで、死や生を体感できる展示に仕上げた。早速、サンゴの模型に魚が産卵する様子も見られた。リアルさを追求した生態展示を楽しんでもらえたら」と話す。
開館時間は10時~20時(土曜・日曜・祝日は9時30分から)。入館料は、大人(16歳以上)2,700円~、小・中学生1,400円~、幼児(3歳以上)700円~、2歳以下無料。