Peach Aviation(大阪府泉南郡田尻町泉州空港中)は6月1日より、機内食メニューとして「近大発うなぎ味のナマズごはん」を数量限定で販売する。
同社では「おもろい」「おいしい」「イノベーティブ」をコンセプトに、これまでも大阪のたこ焼きやお好み焼き、愛媛のみかんゼリーなど、さまざまな機内食を提供している。この夏の機内食メニューとして初登場する「近大発うなぎ味のナマズごはん」(1,350円)は、近畿大学世界経済研究所の有路昌彦教授が6年の研究の末、世界で初めてウナギの味に近づけることに成功したナマズのかば焼きを使ったもの。約1年前から同社が近畿大学に働き掛け実現した。
2000年に約16万トンあったウナギの供給量は2014年には約4万トンにまで激減しており、絶滅危惧種に指定されている。有路教授はこの10万トン以上の潜在市場を取り込むべく、ウナギと同じ温水性の淡水魚であるナマズに着目、水質と餌に改良を加えることで、肉質や香りをウナギに近づけることに成功した。
機内食として提供するにあたり、冷めてもおいしいように餌に含む魚粉の割合を減らしたほか、皮がはげないように焼き過ぎないなど調理にも工夫を凝らした。「まだ大量に流通させていない段階なので1,000円を切ることはできなかったが、ウナギだと2,000円は超えると思う」と有路教授は胸を張る。
販売対象路線は、飛行時間が90分以上の全ての国内線と、沖縄(那覇)-ソウル(仁川)両発着路線と東京(羽田)発台北(桃園)行き路線を除く全ての国際線。約700食を限定販売するもので、1日あたり10~30食程度を提供する。