廃棄芝生をリユースした公園「キタイチパーク」(大阪市住之江区北加賀屋1)が7月20日、北加賀屋の空地に誕生した。
北加賀屋でアートによるまちづくりを推進している千島土地(同)が、廃棄予定だった芝生を再利用して20年以上放置されていた北加賀屋の空地を整備したことで誕生。「社内横断型プロジェクト」として社員4名が名乗りを上げ、芝生を活用したまちづくりの方法を議論したことから企画が始動した。誕生までには、コンセプト立案からデザイン、設備、使用方法までを参画メンバーの間で試行錯誤を重ねたという。
同公園の面積は約159平方メートル。同社が2009(平成21)年から取り組んできた「KCV構想」のロゴを立体化させたモニュメントが目印で、文字の間から顔を出して写真撮影もでき、フォトスポットの機能も担う。芝生だけでなく、不要になった庭石・樹木も再利用し、持続可能な開発目標にも貢献するほか、公園内に作品を設置できるように「ワイヤー柵」を設置。オープンエアーでの展覧会やライブペインティングイベントなど、公園とアートの新たな可能性を創出する取り組みも行う。
併せて、半田文化住宅(同)横の空地にも芝生を再活用した約44平方メートルの公園「キタイチパークbebe」をオープン。同住宅にアトリエを構える「atelier and,so」の大浦さちこさんの協力で、コンセプト検討やフェンスの塗装、水やりなどで芝生を管理してもらっているという。
担当者は「地域住民や訪れた人がゆっくりと過ごすことができる居心地のよい空間を目指す」と話す。