大阪・北加賀屋の複合施設「千鳥文化」(大阪市住之江区北加賀屋 5)の第2期工事が6月末に完了した。
2017(平成29)年に複合施設としてオープンした「千鳥文化」は、築60年の「千鳥文化住宅」を改修したもの。船大工らの手で増改築が繰り返された奇妙な建築に目を付け、千鳥土地(大阪市住之江区)、建築事務所のドットアーキテクツ(同)、クリエーティブ集団「graf」(大阪市北区)が手を組んで改修を行った。人々が暮らしていた歴史をおもんぱかる最低限の改修で、間取りや外壁など、所々に当時の気配を残している。
2階建て吹き抜けの開放感ある施設内には、カフェやバーなどの飲食店のほか、商店やコミュニティースペースなどを設け、地域住民とアート関係者らをつなぐ、憩いの場として運営している。
今回行われた第2期工事で新たにオープンしたのは、総菜テークアウト店「あてや」や、ヨガ教室「YOLO」など。定期的にイベントや展覧会などを開催する「ホールスペース」も設けた。空き区画の入居テナントの募集も行っている。
千島土地の地域創生社会貢献事業部・不動産事業部の福元貴美子さんは「これまで北加賀屋エリアは『目指してくる場所』という印象が強かった。今回の第2期工事完了を経て、北加賀屋エリアで時間を過ごす『滞在する場所』としての役割を担っていけたら」と意気込みを語る。今後も施設に手を加えながら、地域と連携して「千島文化」をつくり上げていくという。
営業時間や定休日は店舗により異なる。