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大阪・大正区にシェアアトリエ 築65年の長屋を改装、空き家活用のモデルケース目指す

「ヨリドコ大正メイキン」に携わった人々

「ヨリドコ大正メイキン」に携わった人々

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 大阪・大正区に11月21日、シェアアトリエ「ヨリドコ大正メイキン」がオープンした。

「小川文化」北棟を改装した「ヨリドコ大正メイキン」

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 「ヨリドコ大正メイキン」は、「作る・住む・売る」場所を1か所にすることで、入居するクリエイターが高い想像性・創造性を育むことを目的に開設した。世界に発信するものづくりの新拠点となることや、大阪24区で高齢化率3位の大正区において人の集まる地域再生拠点となることを目指す。

 プロジェクトは、大正・港エリア空き家活用協議会We Compass(大阪市大正区)を中心に、デザイン事務所のテングマイスター(大阪市北区)と、イラストレーターの神吉奈桜さんが共同で行い、築65年の長屋「小川文化」二棟のうち北棟を、1階はシェア工房と店舗、2階は5軒の住居に改装し、クリエイターが住みながら働く「シェアアトリエ」として再生した。

 きっかけは、神吉さんが「小川文化」南棟に住み始め、ギャラリー兼アトリエ「Gallery&stay人魚棟」をオープンしたことから。神吉さんが近隣住民を巻き込んで、楽しそうに働いている様子に目を付けた「小川文化」オーナーの小川拓史さんがシェアアトリエの話を持ち掛け、本格的にプロジェクトが始まった。「小川文化」北棟は、老朽化による取り壊しの話が進んでいたため、クラウドファンディングで改装資金を調達。そのほかイベントを多数開催し、地域との関わりを大事にしてオープンまでの日数を重ねたという。

 1階は、10角のスペースに分けて工房・店舗を設置し、防音室やキッチンも備える。2階の住居スペースは、全5部屋用意。5組のグループがDIYを施し、各部屋それぞれグループの個性が光る部屋に仕上げた。現在、イラストレーター1人と、服飾デザイナー1人の入居が決まっている。入居者数は最大10人まで。

 テングマイスター代表の細川裕之さんは「『ヨリドコ大正メイキン』に住むクリエイターたちの生活ぶりを見て、空き家活用のモデルケースになれたらうれしい。空き家活用にも大正区にも、新しい風を吹かすことができれば」と話す。

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