2025年大阪・関西万博の会場最寄り駅となる大阪メトロ中央線「夢洲駅」が1月19日、開業した。
大阪メトロ中央線のコスモスクエア駅から北西に約3.2キロ延伸し建設した同駅。JR大阪駅や大阪メトロ梅田駅からの所要時間は約30分で、ピーク時は2分半に1本の間隔で列車が運行する。万博会場を訪れる来場客の玄関口として1日最大13万人の利用を想定し、万博会場入り口に近い南東出入り口につながる南改札には16台の自動改札機を設置する。
駅は地下2階建て。地下1階のコンコースは柱をなくし、片方の壁面に設置した縦約3メートル、横約55メートルのLEDビジョンで同万博のPR映像などを流す。性別を問わず利用できる完全個室の「ジェンダーレストイレ」や、顔認証改札機も整備する。
地下2階のホームは、長さ約160メートル、幅約10メートル。「近未来」をイメージしたという内装は、柱や壁に中央線のカラー緑のライトを装飾し、天井に列車のダイヤグラムをイメージしたという「折り紙天井」を施す。ホームから地下1階へ続くエスカレーターは、2列で立ち止まって利用してもらえるよう誘導ライトを提示する。
18日のセレモニーに出席した大阪市の横山英幸市長は「予定よりも2カ月ほど早く開業することができた。夢洲を、物流拠点から人の流れが生まれるにぎわいの拠点にしていきたい」と期待を寄せた。大阪メトロを運営する大阪市高速電気軌道(西区)社長の河井英明さんは「万博来場者の約6割が地下鉄を利用すると想定し、駅構内にさまざまな工夫を凝らしている。万博の玄関口にふさわしいホスピタリティで、来場客のみなさまをお出迎えしていきたい」と話す。