大学生が運営する居酒屋「築港横丁」(大阪市港区築港4)がオープンして1カ月がたった。
かつて港湾労働者でにぎわっていたが、高度経済成長期以後、活気を失いつつあった築港エリアを再び盛り上げることを目的に、飲食店経営者が集まり「築港計画」(同)を設立。学生団体に居酒屋の運営を呼びかけ、大阪大学や近畿大学などに通う現役大学生9人が集まった。
昨年12月から約6カ月の準備期間を経て、大阪港駅から天保山へ続く「天保山商店会」に、空き家を活用して出店。学生は大学で専攻するデザインやマーケティングなどの知識を生かし、それぞれが店内装飾やメニュー表などのデザイン、メニュー開発からSNSでの宣伝、店頭の接客までを行い、築港計画がサポートする。座席は26席。
約82平方メートルの店内に、「世界のおばんざい屋花厨(はなくりや)」「串カツMORIYA」「ホルモン焼うどん夕凪(ゆうなぎ)」の3店舗がフードホール形式で並ぶ。フードメニューは、3店舗合わせて42種類。キルギス産蜂蜜をかける「名物!天保山チーズ」(528円)のほか、大エビや牛ロース、タマネギなどの串カツ(99円~)、米こうじに漬け込んだホルモンを使う「ホルモン焼きうどん」(902円)などをそろえる。
ドリンクは、八角やカルダモンなどのスパイスを使うクラフトコーラ「チッコーラ」(418円)や、サントリーが港区内の工場で製造するジン「翠(すい)」を使った果実サワー6種類(638円)などを用意する。
大学2回生の稲垣奈那さんは「来店客は20~50代が多く、曜日関係なくにぎわっている」と話す。同じく白川こなつさんは「地元・築港の人々に愛される店にしていきたい」とも。
営業時間は17時~24時(土曜・日曜・祝日は14時~)。