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海遊館で子どものワモンアザラシ「ミゾレ」お披露目 緊張の水槽デビュー

「北極圏」水槽で初めて泳ぐ「ミゾレ」

「北極圏」水槽で初めて泳ぐ「ミゾレ」

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 海遊館(大阪市港区海岸通1)で今春生まれた子どものワモンアザラシ「ミゾレ」が8月18日、「北極圏」水槽で一般公開された。

母親がお気に入りの場所でくつろぐミゾレ

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 4月1日に全長55センチメートル、体重2.44キログラムで生まれたミゾレは、同館で初めて繁殖に成功したワモンアザラシ。出生直後に低体温や低血糖の症状が見られたため、生後51日目まで飼育員が24時間体制でケアし、日本初となる完全人工保育で育てられた。現在は健康状態も良く、全長約76センチメートル、体重20キログラムを超えた。出生時の白い体毛が抜け落ち、ワモンアザラシの特徴の一つ・丸い体形に成長している。

 「北極圏」水槽のデビューに向けてミゾレは、バックヤードの小さなプールで泳ぎやプールから上がる練習を重ね、8月18日、生活の場をバックヤードから「北極圏」水槽に移した。生まれた時にも立ち会った飼育員の竹内慧さんは「水深約2メートルで大きなガラス張りの水槽はミゾレにとっては『未知の世界』で少し緊張しているようだ」と見守る。当面は、体の大きさが近い13歳メスの「ユキ」と一緒に展示する。

 流氷のオブジェと壁のすき間から動かない様子を見て竹内さんは「母親の『アラレ』も好んでいた場所で遺伝かも」と笑い、「ワモンアザラシは本来、警戒心が強い性格だが、完全人工保育で育てたミゾレは人間に対して恐怖心が少なく、わがままな性格。ミゾレにとっては今日がスタート。アザラシ同士の社会性を育み、一人前のアザラシに成長してほしい」とエールを送る。

 大阪市から家族4人で訪れた6歳の男の子は「エサを食べている様子がかわいかった。(ミゾレが)大きくなったら、また会いに来たい」と熱心に見入っていた。「北極圏」水槽付近では、ミゾレの成長過程を紹介するパネル展「ワモンアザラシ誕生から100日間の成長記録」を開催している。

 パネル展の開催は来年4月までを予定する。

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