南海電鉄は8月31日、南海沿線の漁港とその周辺地域の魅力を伝えるウェブマガジン「SUI」を創刊した。
大阪を中心とした南海沿線の漁港で生きる人や食など、大阪湾の魅力を取材し紹介する同ウェブマガジン。「大阪府内には漁港と名の付く所が13カ所、漁業協同組合は24漁協あり、取材した漁港の方から面白い取り組みをされている方を紹介してもらい、数珠つなぎのように広げていっている。漁港だけでなく海辺に魅せられてカフェを始めた方など、海を感じさせられる『ひと・もの・こと』を取り上げていきたい」と、編集長を務める同社経営企画部の脇田和憲さん。
同社で昨年度、若手社員が中心となり、関西空港に近い田尻町と合同イベントを実施したことから、潜在的な観光資源でもある南海本線の漁港に着目、ウェブマガジンの創刊に至った。「漁港や周辺の人たちにインタビューができ、関係を構築するとともにネットワークも広がっていくので、現地調査を兼ねたインプットと、記事として発信していくことのアウトプットを同時進行させていこうと考えた。SNSが情報的には『フロー』のツールであるのに対し、ウェブマガジンは情報が蓄積していく『ストック』のツールになりえるとも考えた」と脇田さん。
準備段階で各漁港を下見した際には、「関係者以外立ち入り禁止」と書かれた所を遠目から観察したり、取材前には漁師や漁港関係者には近寄りがたいイメージがあり、最初は恐る恐る話を聞いたりしたという。今後は外部に向けて南海沿線の漁港や周辺地域の魅力を広めていくだけでなく、同社内での認知度向上と、同社の既存の取り組みと協業するための橋渡し役となることを目指す。
今後は、名前の「SUI」にちなみ、毎週水曜に記事を更新する予定。