「大阪文化館・天保山」(大阪市港区海岸通1)で3月7日、「魔女の秘密展 ~ベールに包まれた美と異端の真実~」が始まった。
「魔女」をテーマにした同展。ドイツ・プファルツ歴史博物館、ローテンブルク中世犯罪博物館のほか、オーストリア、フランスの30以上の美術館・博物館の全面協力の下、絵画やまじない道具、魔女裁判に関する書物や資料、拷問道具など、日本初公開を含む約100点を集めた。
展示は「信じる」「盲信する」「裁く」「想(おも)う」の4部構成。映像を用いたインスタレーション「異端審問」や「火あぶりの刑」シーンを体験できるコーナーのほか、現代日本人作家による魔女をテーマに描いたイラストなどの展示も。音声ガイドは、楽しい「白猫バージョン」と怖い「黒猫バージョン」の2種類を用意。コメントの仕方や声のトーンが変わり、解説する作品も一部異なる。
3月6日のオープニングセレモニーには、トンガリ帽子をかぶり魔女コスプレしたタレントの三船美佳さんと編集者・評論家の山田五郎さんが登場。中世から近世の魔女や魔女裁判についてトークショーを行った。
展覧会を監修したドイツの魔女専門家ハネス・エッツルシュトルファーさんは、同展で一番伝えたいことについて「宗教的な狂信性、不寛容、女性に対する暴力の結果を明らかにしたい。魔女狩りといった人間蔑視の原因だった狂信性などは昔のことではなく、現代でも行われていること」と話す。
開催時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日は18時まで)。料金は、一般=1,500円、大学・高校生=1,200円、中学・小学生=600円。