私設図書室「トライぶらり千島」(大阪市大正区千島2)が大正・千島公園近くのUR賃貸住宅「千島」にオープンして2カ月がたった。
UR賃貸住宅内1階の空きテナントの一部エリアで運用する同図書室。「トライぶらり」は、地域住民による地域活性化を目的に、都市再生機構(UR)が社会実験として取り組む。2023年10月から約3カ月間限定で西宮・武庫川団地に開設し、2024年4月からは豊中・新千里北町団地にも設置。3カ所目となる「トライぶらり千島」では、従来の目的に加え住民の日々の困り事の解決支援なども行おうと、便利屋などを展開するクインディ(吹田市)に運営を委託する。今年6月下旬までの営業を予定する。
広さは約30平方メートル。木目やグリーンを基調にした室内に、カウンター席とソファ席を設置するほか、子どもたちと一緒に製作した掘りごたつなどを設置する。本棚は、約60の区画に分けて貸し出し、オーナーが区画内に自分の推薦本を自由に陳列する「一箱本棚オーナー制」を採用。本棚使用料は月額800円~2,000円で、区画の位置や大きさによって異なる。将来的には、図書室を開けるために必要なスタッフも本棚オーナーで分担していくという。
オープンから1カ月がたった現在、大阪の街の歴史に関する本を並べた棚、「風の谷のナウシカ」の本だけをそろえた棚、海外を舞台にした小説や「ミャクミャク」の折り紙を飾る本棚など、オーナーごとに異なる内容の本棚が並ぶ。
地域住民の交流の場を提供しようと、大正区の古地図を見ながら区内を巡る街歩きイベントや利用者がベトナム語を教えるワークショップなども展開する。
URの大田健司さんは「トライぶらりから生まれたつながりが、単身で暮らす年配の方の見守りや暮らしの困り事解決につながる。いろんな役割を担う場所にしていきたい」と話す。クインディ社長の馬場龍樹さんは「小学生からお年寄り、海外の方まで、幅広い層が利用していて、本を読んだり仕事をしたりと過ごし方もさまざま。図書室が生活の一部となるよう、自然に入りやすい空間づくりを心がけている。本やイベントをきっかけにコミュニティーを大きくしていくことで、地域貢献できる場所にしていきたい」とも。
開室日はSNSやWEBサイトで確認できる。