大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:能村 祐己、以下:太陽工業)が、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の主催者催事におけるシルバーパートナーとして協賛する万博サウナ「太陽のつぼみ」は、万博の開幕に向け、来場者をお迎えする準備が着々と進んでいます。設計・建築・施工から運営まで太陽グループのソリューションを結集し、一体となって展開します。
「太陽のつぼみ」は大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」が体感できるサウナです。花びら風の空気膜クッションが集まって一つのつぼみとなり、太陽に向かって伸びていくような生命力溢れる美しい造形が特徴です。太陽のエネルギーが海、草木、風の空気をまとって「太陽のつぼみ」に降りそそぎます。繊細で力強い膜が創り出す空間に、自然のエネルギーが満ちていき、私たちの心と体を調わせ、人としての原点に回帰させていくことをイメージしています。
KOMPAS小室舞氏による意匠設計
「太陽のつぼみ」では、自然光を透過するETFEフィルム*膜材に覆われた空間の中で、期間中に約1万5千人の方が水着でサウナを楽しむことができます。米メルセデス・ベンツ・スタジアム(ジョージア州アトランタ)など、これまでもETFEフィルムを活用した先駆的な建築物は作られてきましたが、「太陽のつぼみ」の躯体では、構造体も兼ねた最小限のアルミフレームとETFEフィルム(厚さ0.25mm、重さ440g)と空気だけで構成したテトラ形状のユニットを初めて採用しました。テトラ形状にすることで、最小部材で最大限の空気のボリュームを包むことができ、軽量ながら断熱性を備えた膜ならではの柔らかなデザインを実現しています。光を拡散する梨地ETFEを採用することで、太陽の光を鮮やかに映し出し、サウナの中からも自然のエネルギーを感じられます。「太陽のつぼみ」は、つぼみのように中の熱を閉じ込めるサウナ、光に染まり風が抜けるラウンジ、3Dプリンター技術で作った水風呂の3棟のテトラ型ユニットで構成されています。3棟がデッキスペースで接続されており、繊細で力強い膜の技術と自然の力が織りなす全く新しいタイプのサウナとなります。
また、空気を抜くとコンパクトに収納できるユニット型の躯体や移設しやすい基礎構造により、大阪・関西万博閉会後も新たな地で再構成・再利用することが可能です。
*ETFEフィルム:フッ素樹脂をフィルム状に圧延した高機能フッ素樹脂。軽量かつ高い耐久性と透過性を備え、ガラスに代わる新しい建築表現が可能な材料として注目されています。厚さ0.25mmにも関わらず、耐久性は20年以上あり、防炎性能も有しています。
“万博 × サウナ = 地球共感覚” サウナ師匠 秋山大輔氏プロデュース
サウナに関する研究を進め医学的効能を明らかにする「日本サウナ学会」を設立するなど、サウナ文化の発信に尽力し「サウナ師匠」といわれる秋山大輔が、「太陽のつぼみ」プロデュースを担当しています。
太陽工業株式会社 代表取締役社長 能村祐己のコメント
私たちは、万博という世界の人々が集う場で、膜の可能性を追求し、世界平和にどう貢献できるかを考えてきました。そして今、膜のサウナ「太陽のつぼみ」を通じて、心と身体を解きほぐし、「いのち輝く未来社会」へとつながる三つの体験をお届けします。
第一に、サウナの温もりに包まれ、深いリラクゼーションの中で自己を解放し、本来の自分とつながること。
第二に、世界中の人々と共に特別な空間を体験し、文化や地域の枠を越えてつながること。
第三に、五感を研ぎ澄ませ、自然が織りなすさまざまな色、音、香りとの共感覚を体験し、地球とつながること。
この三つのつながりが広がることで、太陽グループが目指す「やわらかく、あたたかい社会」がより豊かに育まれることを願っています。一人でも多くの方に特別な体験を楽しんでいただければ幸いです。
太陽工業と万博の歩みを象徴
1970年、「人類の進歩と調和」をテーマに日本で初めての万国博覧会が大阪で開催されました。太陽工業はこの万博で、東京ドームにも原理が導入された低ライズ方式の巨大空気膜構造を「アメリカ館」で世界に先駆けて実現しました。当時の会場にあったテント構造物の約9割は太陽工業が手がけ、テントが単なる日除け用途から新しい構造物として世界に認められるきっかけとなりました。今回の大阪・関西万博においてもさまざまな施設のテント構造物を支援するなかで、「太陽のつぼみ」は太陽工業が初めて協賛するプロジェクトです。
「太陽のつぼみ」施設概要
【ご参考:本件に関連する過去プレスリリース(当社ホームページ)】
・万博サウナ「太陽のつぼみ」プロジェクトへ協賛(2024年9月24日)
https://www.taiyokogyo.co.jp/news/65155/