2025年国際博覧会(万博)の開催地が、大阪市の人工島・夢洲に決定した。大阪市北区中之島のホテル「リーガロイヤルNCB」には、国会議員、大阪府、大阪市、経済界などの誘致関係者らおよそ500人が集まり、フランス・パリで開催されたBIE(博覧会国際事務局)総会からのインターネット生中継映像を見守る「ビューイング会」が開かれた。
予定より1時間近く遅れ、11月24日0時55分(日本時間)ごろから、BIE加盟国による電子投票(1国1票無記名)が行われた。1回目の投票では、立候補していた日本(大阪)、ロシア(エカテリンブルク)、アゼルバイジャン(バクー)のうち、日本が54.49%、ロシアが30.77%、アゼルバイジャンが14.74%を獲得。3分の2以上を獲得した国が無かったことから、最下位のアゼルバイジャンを除く日本とロシアでの決選投票が行われ、日本が92票を獲得し、ロシアの61票を上回り、開催国に決定した。
ビューイング会場では、BIE総会における日本の誘致関係者らが詰める控室の模様を生中継した。1回目の投票結果で日本が1位となると、歓声が沸き起こった。その後、決選投票が行われることがアナウンスされると、一旦静まり返ったが、日本を応援する手拍子が自然と起こり、1時ごろ、決選投票の結果が表示されると、全員が立ち上がって喜びを分かち合った。
会場で見守っていた、大阪府の新井純副知事は「大阪・関西が世界に認められたこと、評価されたことがうれしい。今日からが新しいスタートだ」とあいさつ。関西経済連合会の松下正幸副会長は「これから2025年まで実質6年しかない。世界の人たちに満足して帰ってもらうため、皆さんと一体となって頑張りたい」とあいさつした。その後、くす玉割りと、万歳三唱で開催決定を祝った。
2025年大阪万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げ、2025年5月3日~11月3日の185日間にわたり、大阪市の夢洲(ゆめしま)で開催する。2800万人の来場を見込み、約2兆円の経済効果を見込む。国内での大規模な万博の開催は2005年の愛知万博以来で、大阪では1970年以来55年ぶりの開催となる。