
関西国際空港(泉佐野市泉州空港北1)第1ターミナルビルが3月27日、リニューアルオープンする。
2025年大阪・関西万博の開催を見据え、年間4000万人の国際線旅客の受け入れを目標に、2021年5月から改修工事を行ってきた同ビル。2022年10月に国内線エリアを、2023年12月に国際線出国エリアを、それぞれリニューアルオープン。国際線ラウンジ、入国審査場、国際線保安検査場などが完成し、グランドオープンを迎える。
国際線ラウンジは、航空会社ごとに分かれていたラウンジに代わり3階に2種類を新設。メインラウンジ「KIX Lounge KANSAI」は、広さ2970平方メートルで席数は658席。「古都と都市」をコンセプトに、ゴールドや白などを基調にしたビュッフェエリアや、車いすにも対応したシャワールーム、プライベートルーム(3室、各10席)、ロッカー(60個)、マッサージチェア(2台)などを備える。ファーストクラス搭乗客などが利用できる最上級ラウンジ「KIX Lounge Premium」は、広さ800平方メートルで、席数は143席。ピンクゴールドと木目を基調にしたエリア内に、カクテルを提供するバーカウンターやビュッフェエリア、シャワールーム(2室)、プライベートルーム(1室、10席)などを備える。
入国審査場は2階から3階に移設。南北2カ所を廊下でつなぐことで混雑緩和を図る。入国審査レーンは南北それぞれ20レーン以上を設け、入国時税関、入管手続きで必要な顔写真や指紋などの情報を登録してもらう機械「共同キオスク」も設置する。
4階の国際線保安検査場は、従来の約1.8倍の広さ約6300平方メートルに拡張し、スマートレーンを16台から22台に増設。3カ所に分かれていた保安検査場を1カ所に集約し、点在していた外貨両替店やWiFiレンタル店、コンビニなどを南北2カ所の商業エリアにまとめた。
同空港を運営する関西エアポートの山谷佳之社長は「開業以来30年の歴史は、チャレンジと苦悩の連続だった。今回のリニューアルも大きなチャレンジ。関空から大阪、兵庫など関西一円に良い経済効果をもたらしていきたい」と意気込む。