
2025年大阪・関西万博の「未来の都市」をテーマとしたパビリオン(大阪市此花区夢洲)の内部が3月10日、公開された。
2025年日本国際博覧会協会と日立製作所、KDDI、クボタなど12の協賛企業・団体が共同出展する同パビリオン。環境や交通、ものづくり、食などの分野で、社会課題の解決に役立つ技術・仕組みを映像や模型を通して体験してもらい、未来の都市像を描く。
パビリオンは会場西側「フューチャーライフゾーン」に位置し、施設面積約4800平方メートル、長さ約150メートル、幅約33メートルと会場内で最大規模となる。設計は建築家・岡崎恭子さんが担当。外観は、折り紙をモチーフにメッシュ状の幕を2重に重ねひだ状にした装飾を施す。
会場を3つのエリアに分け、同協会が主体の「共通展示」、12者の協賛社が主体の「個社展示」の合計15種類のアトラクションを展開する。パビリオンの導入となる「Hall A」では、高さ5メートル、長さ92メートルのスクリーンを曲線状の通路側面に設置。人類誕生から工業社会、情報社会への編成や、未来のために取り組むべき社会課題を表現した映像を流す。
「Hall B」では、一辺約4メートルのキューブ型スクリーンに2035年の暮らしや生活を再現したアニメーションを投影。日立製作所とKDDIの共同展示では、2035年の未来に暮らす子どもから受け取った課題を来場者と一緒に解決する参加型コンテンツ「ミライシアター」などを展開する。
「Hall C」では、子どもの顔型の4つのシアターを設置し、未来の産業やものづくり・まちづくりなど異なるテーマで4人のクリエーターが制作したアニメーションを投影する。このほか、水と空気が形を変えながら融合する様子をダンスと映像で表現した日本特殊陶業や水陸両用のブルドーザーを実寸大模型や3Dディスプレーで紹介する青木あすなろ建設と小松製作所など10の企業と団体が「個社展示」を行う。
同協会の石毛博行事務総長は「日本を代表する企業が共創してさまざまな展示を展開するという、まさに万博が掲げる『未来社会の実験場』を体現した内容になっている。子どもたちに楽しく学んでもらえたら」と話す。