大阪・北加賀屋のアートスポット「MASK」(大阪市住之江区北加賀屋5)で10月31日、巨大なアート作品を展示するイベント「Open Storage 2015(オープンストレージ) -見せる収蔵庫-」が始まった。
北加賀屋エリアはかつて造船業で栄えたものの、現在では工場移転や高齢化による空き地・空き家が増加し、空洞化が進んでいる。そこで同エリアで不動産業を営む千島土地(北加賀屋2)は2009年、名村造船所大阪工場跡地(北加賀屋4)を中心に同社が保有する工場跡や空き家を活用、「芸術・文化が集積する創造拠点」として地域再生を目指す「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(KCV)構想」を提唱。2012年には一般財団法人おおさか創造千島財団(同)を立ち上げた。
広さ約1000平方メートル、高さ9メートルの鋼材加工工場・倉庫跡を利用した大型アート作品の収蔵庫「MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)」は、KCV構想の一環として2012年にオープン。昨年初の一般公開イベント「Open Storage 2014」を行い、13日間で約2600人が来場した。2年目となる今回は、メーンアーティストとして宇治野宗輝さんを迎え、国際的に活躍する現代美術作家6人の14作品を展示する。
宇治野さんが現地に約1カ月滞在し、建築家の協力を得て作り上げた、高さ約6メートルの作品「THE HOUSE」は、数多くの照明や電気ドリルなどが電子回路のリレーにより点滅したり動いたりする巨大な作品。そのほかヤノベケンジさんと増田セバスチャンさんの新作「フローラ」、ヤノベさんの人工稲妻発生装置(テスラコイル)を備えた「ウルトラ-黒い太陽」、名和晃平さんが製作した「N響スペクタクル・コンサート」の舞台セットなどを展示する。
開催時間は13時~19時。入場無料。11月23日までの金曜・土曜・日曜・祝日のみの開催。