
2025年大阪・関西万博で「砂」にまつわる展示を行っている鳥取県とヨルダンが4月23日、「サンド・アライアンス(砂同盟)」を締結した。
両者とも砂の展示を行っていることから、鳥取県がヨルダンに提案し実現にこぎ着けた。同万博をきっかけに出展者同士の交流を促そうと、砂に関わる展示や取り組みを行う他国などにも参画を呼び掛ける。
鳥取県は、「関西パビリオン」内に出展。360度に鏡を設置した展示室「鳥取無限砂丘」に鳥取砂丘の砂約10トンを展示する。虫眼鏡形デバイスを砂にかざして民芸品やキャラクターを探すコンテンツや、県の自然や観光地の映像を砂に投影するショーなどを展開する。ヨルダン館では、直径約11メートルの円形展示室に南西部の「ワディ・ラム砂漠」の赤い砂を敷き詰める。壁や天井には、同地域の星空をイメージした映像を投影する。
万博会場で行われた調印式では、平井伸治知事とヨルダン館政府代表代行のシファ・ズグール・ハッダードさんが協定書への署名や互いの砂の交換などを行った。ハッダードさんは「パビリオンをきっかけに、鳥取県との友好関係を紡ぐことができとても感謝している」と話す。平井知事は「展示が『砂かぶり』していたことをきっかけに、今回の締結につながった。これを機に、ヨルダンとさまざまな交流を行っていきたい。来場者の方にも、国を超えて集う万博の素晴らしさを実感してもらえれば」と意気込む。